雨にけぶる、バイブリー。
時おり、前も見えないほどの雨に打たれながら走って、バイブリー着。
「雨のバイブリーも、ロマンティックじゃん」
などと言いつつ、誰も車から降りようとしない。
スワンホテルの近くにの駐車場に、
大型バスが、どんどんやって来て、
アーリントン・ロウ(Arlington Row)をめざして、
観光客が、ぞろぞろと歩いて行く。
「Coln川の向こうの、あそこまで、車で行ってみる?」
「あの辺りにも、住んでいる人がいそうだから、きっと、車で行けるよ」
なんの裏付けもないけど、
ずぶ濡れになって歩きたくない私たちは、全員一致で賛成。
とろとろと車を走らせながら、
14世紀に羊毛倉庫として建てられ、
17世紀には機織職人の住まいだったという、
気の遠くなるほど古い集落・アーリントン・ロウを抜け、
Coln川に架かる小さな橋を渡って、
再び、スワンホテルの前に戻ってきた。
たぶん、歩いてぐるりと一周しても、
30分もかからない、小さな村だ。